シラチャのコンドやサービスアパートでは、予期せぬ「小さな守護者」が時々訪れます。その名は「チンチョ(จิ้งจกJing Jok)」、私たちが一般的にヤモリと呼ぶ生き物です。日本で見かけるイモリと混同されることがありますが、タイにおけるこれらの生き物は、実は大きく異なる特徴を持っています。
イモリは水辺を好む両生類で、湿った環境で生活しています。一方、チンチョであるヤモリは乾燥した環境を好む爬虫類で、しばしば家の壁や天井で見ることができます。イモリの肌は滑らかで常に湿り気を帯びているのに対し、チンチョの皮膚は乾燥しており、粗い質感があります。
タイでは、これらのヤモリ（チンチョ）は家庭に侵入し、蚊やハエなどの害虫を捕食する役割を果たしているため、実は有益な存在として受け入れられています。下記にタイと日本でのチンチョに対する意識を考察をしてみました。
１. チンチョに対する考察・タイの諺や格言
チンチョ（ヤモリ）に直接的に関連するタイの諺や格言は、筆者が調べた限りでは特に有名なものは無さそうです。しかし、チンチョの鳴き声を聞くと幸運が訪れるという迷信があるようです。タイでは、チンチョが鳴くのを聞くと、何か良いことが起こる兆しと考えられていることがあります。また、彼らが家の中にいると家を守ってくれるとも信じられており、良い運気をもたらす存在とされています。
２.日本におけるチンチョの存在
日本には「ヤモリ」と呼ばれる生物が存在しており、これはチンチョと同じく小型のトカゲの一種です。日本のヤモリも壁や天井を這うことができ、虫を食べることから家の中で自然な害虫駆除役として役立っています。ただし、日本においてはタイのように室内で見かけることは稀であり、ヤモリが特別な縁起物とされる文化はあまり強くないです。
チンチョはタイの自然と文化の一部として受け入れられており、その存在はしばしば家庭内の自然な害虫駆除剤と見なされています。しかし、彼らが壁に貼り付いている姿は、訪れる人々を驚かせることもあるでしょう。
タイにおけるチンチョの扱いは、その文化的背景と環境的必要性の間で興味深いバランスをとっています。彼らは家の中の小さなエコシステムの一部であり、自然界と人間の世界の間の微妙な連携を体現しています。
このように、タイではチンチョが自然の一部として尊重されていることを知ることで、異文化理解の一助となるかもしれません。次回、シラチャでチンチョに出会ったら、その小さな命がもたらす大きな利益を思い出してください。彼らは私たちの生活に密接に関わっており、それぞれの役割を果たしているのです。
