タイには外資ファストフードチェーン店がたくさんありますが、A&Wのように撤退したブランドもあります。
日本で秋葉原やお台場で人気を誇る、Carl's Jr. (カールスジュニアคาร์ลส์ จูเนียร์)もタイ市場からの撤退をしています。
今回は撤退を決定したニュースについてお話しします。このニュースは、タイのQSR(クイックサービスレストラン)業界における大きな変化を示唆しています。
Carl's Jr.のタイ市場での挑戦
- 市場参入と初期の成功 Carl's Jr.は2012年にタイに進出し、最初の店舗をパタヤのセントラルフェスティバルにオープンしました。当初はマーケティングに大きな投資を行い、バンコクを中心に店舗展開を計画していました。
- 継続的な赤字 しかし、R&R Restaurant Group Co., Ltd.によると、Carl's Jr.は2018年から2020年にかけて、毎年純損失を記録しています。COVID-19の影響もあり、デリバリーサービスの売上増加にもかかわらず、店舗売上の減少を補うことはできませんでした。
タイ市場での撤退の理由
- 厳しい市場環境 タイのファストフード市場は競争が激しく、特にCOVID-19のパンデミックは、レストラン業界に大きな打撃を与えました。また、CKE Restaurants Holdingsの厳格な供給ポリシーが、運営上の柔軟性を制限した可能性もあります。
- ソーシャルメディアの静寂 2021年末からCarl's Jr.のタイにおけるソーシャルメディア活動が停止しており、これは撤退の前触れだったと考えられます。
業界への影響と展望
- QSR業界の厳しさ Carl's Jr.の撤退は、タイのQSR業界の厳しさを浮き彫りにします。国際ブランドが成功するためには、市場の特性と消費者の好みを理解し、適応する必要があります。
- 他ブランドへの影響 この撤退が他のファストフードブランド、特に国際ブランドにどのような影響を与えるか、業界の動向が注目されます。
Carl's Jr.のタイ市場からの撤退は、国際的なファストフードチェーンが直面する多くの課題を示しています。タイでの事業展開は単なるグローバルなブランド力だけでは不十分であり、地元市場の動向に敏感であることが成功の鍵です。今回の出来事は、タイのQSR業界における新たな展開の始まりかもしれません。
それでは、これからも度々タイのグローバルな食のトレンドや業界ニュースについてお届けしていこうと思います!!