タイ料理、とりわけ『イサーン料理』と言われるタイ東北部の料理はもち米の『カオニャオ』がよく合います。個人的にはガイヤーン(タイ風バーベキューチキン)やムーピン(豚肉の串焼き)には欠かせないものとなっています。
さて、上記のようにタイ料理の中で欠かせない存在と言えば、「カオニャオ(ข้าวเหนียว)」です。今回の記事では、カオニャオの魅力と、それに合うタイ料理をいくつか紹介します。
カオニャオの歴史
カオニャオ(もち米)はタイの伝統的な主食の一つで、特にタイ北部と東北部(イサーン地方)で広く食されています。カオニャオの栽培は何世紀にもわたりタイの農業の重要な一部であり、地域の文化や食生活に深く根付いています。
もち米の歴史は、タイの農業の発展と共に始まり、古くからタイの主要な食材として利用されてきました。特にイサーン地方では、毎日の食事に欠かせない存在となっています。カオニャオは、収穫後に蒸して食べることが一般的で、日常的な食事から特別な行事まで幅広く利用されています。
カオニャオの特徴
カオニャオは、もち米の一種であり、粘り気が強く、甘みが特徴です。独特の食感があり、多くのタイ料理と相性が良いです。タイでは主に北部と東北部で多く消費され、様々な料理に使われています。
カオニャオに合うタイ料理
- マンゴースティッキーライス(ข้าวเหนียวมะม่วง): タイで最も有名なデザートの一つ。甘く煮たカオニャオに新鮮なマンゴーを添え、ココナッツミルクをかけていただきます。
- ラープ(ลาบ): 北東部タイの代表的なサラダ。ひき肉、香草、ライム、チリなどを混ぜ合わせたもので、カオニャオと一緒に食べると絶品です。
- カオニャオ・ムーピン(ข้าวเหนียวหมูปิ้ง): グリルした豚肉の串焼き。外はカリカリ、中はジューシーで、カオニャオを巻いて食べるのが一般的です。
- ガイヤーン(ไก่ย่าง): タイ式のバーベキューチキン。特製のスパイスとハーブで味付けされ、カオニャオと一緒に楽しむとさらに美味しいです。
- ソムタム(ส้มตำ): パパイヤのサラダ。辛さと酸味、甘さが絶妙にマッチし、カオニャオを添えることで、より満足感が増します。
カオニャオに関するタイの格言・諺
タイでは、カオニャオに関する諺や格言もいくつか存在し、もち米の重要性を示しています。以下にいくつかの例を紹介します:
- "กินข้าวเหนียวจนมีแรง"(キン カオ ニャオ ジョン ミー ラーン)
- 意味:もち米を食べると力が湧く。
- 解釈:もち米を食べることでエネルギーが得られるということを意味し、栄養価の高さを示しています。
- "เหนียวแน่นเหมือนข้าวเหนียว"(ニャオ ネーン ムアン カオ ニャオ)
- 意味:もち米のように粘り強い。
- 解釈:もち米の粘り強さを人の関係や意志の強さに例えた言葉です。
- "คนลื่นเหมือนข้าวเหนียว"(コン ルン ムアン カオ ニャオ)
- 意味:もち米のように滑りやすい人。
- 解釈:信頼できない、変わりやすい人を指します。
カオニャオは、タイの食文化だけでなく、地域の慣習や信仰にも深く根付いており、日常生活の中でさまざまな形で重要視されています。カオニャオはタイ料理の多様性を象徴しており、甘いデザートから辛いサラダまで、幅広い料理にマッチします。シラチャを訪れた際には、これらの料理と一緒に、ぜひカオニャオを味わってみてください。