日本でタイ料理店へ行くと、メニューにはガパオ、カオマンガイ、トムヤムクンらと共にグリーンカレーが大抵の店にあります(タイ料理四天王と言えそうです)。しかし、レッドカレー(ゲーンペッ)は、同じカレー類のグリーンカレーに比べて存在感が薄いようです。筆者もシラチャでグリーンカレーは食べることは多いものの、レッドカレーを食べた記憶はありません。
さて、タイ料理と言えば、スパイシーで香り高いカレーが有名ですが、特に「レッドカレー(Kaeng Phet)」と「グリーンカレー(Kaeng Khiao Wan)」は日本での知名度は別として、タイカレーの代表格として広く知られています。今回は、これら二つのカレーの特徴と違いを深堀りしましょう。
レッドカレー(Kaeng Phet)の特徴
レッドカレーは、その名の通り赤いチリを基にしたペーストを使用し、濃厚で辛みが特徴的です。ココナッツミルクのクリーミーさと、赤いチリ、にんにく、レモングラス、コリアンダーなどの香りが組み合わさった深い味わいが楽しめます。鶏肉、牛肉、豚肉、シーフードなど、様々な具材が使用されます。
グリーンカレー(Kaeng Khiao Wan)の特徴
一方、グリーンカレーは、緑のチリをベースにしたペーストを使用し、フレッシュで香り高い風味が特徴です。グリーンカレーは一般的にレッドカレーよりも少し辛めで、バジルやコリアンダー、タイのイタリアンパセリ(phak chi farang)などのハーブが豊富に使われています。こちらもココナッツミルクでまろやかさを加え、鶏肉や魚、野菜などとともに楽しまれます。
主な違いは、使用されるチリの種類と色にあります。レッドカレーは赤いチリを、グリーンカレーは緑のチリを使うため、それぞれのカレーに独自の色と風味が生まれます。レッドカレーは深みのある辛さと豊かなココナッツの風味が特徴で、グリーンカレーはよりフレッシュでスパイシーな味わいです。
レッドカレー(แกงเผ็ด - Kaeng Phet)
知名度: タイのレッドカレーは、濃厚なココナッツミルクと唐辛子のペーストをベースにしたスパイシーな料理として広く知られています。特に欧米諸国では、タイ料理店のメニューに必ずと言っていいほど登場する一品です。アメリカ、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパなど、多くの国でその名前が広く認知されています。
人気: レッドカレーの人気は、その豊かな風味とスパイスのバランスにあります。辛さの中にも深いコクがあり、鶏肉、牛肉、海鮮などさまざまな具材と合わせて楽しむことができます。多くの外国人がタイ料理に魅了される要因の一つとして、このレッドカレーの存在が大きいです。特に、辛さのレベルを調整できる点も人気の理由となっています。
グリーンカレー(แกงเขียวหวาน - Kaeng Khiao Wan)
知名度: グリーンカレーもまた、タイ料理の代表的な一品として広く知られています。レッドカレーと同様に、多くの国でその名前が認知されており、タイ料理店の定番メニューです。ココナッツミルクとグリーンカレーペーストを使ったこの料理は、その独特の色合いと香りで多くの人々を魅了しています。
人気: グリーンカレーは、レッドカレーよりもマイルドな辛さと、ハーブやスパイスの豊かな風味が特徴です。特に、コブミカンの葉やバジルの香りが加わり、非常に香り高い料理として評価されています。鶏肉や魚、ナスなどの具材と一緒に調理されることが多く、ヘルシー志向の外国人にも人気があります。
海外での比較
- 辛さとコクのバランスが魅力
- 肉類や海鮮との相性が良い
- 辛さを調整できるため、幅広い層に受け入れられている
- マイルドな辛さと豊かな香りが特徴
- ヘルシーなイメージがあり、特に女性や健康志向の人々に人気
- ハーブの風味が強く、独特の風味を楽しめる
タイのレッドカレーとグリーンカレーは、どちらも海外で高い知名度と人気を誇っているようです。それぞれのカレーが持つ特有の風味とスパイスのバランスが、世界中の人々を魅了しており、タイ料理の多様性と深さを体現しています。日本においても、これらのカレーはタイ料理店や家庭料理として広く親しまれていますが、グリーンカレーの方が知名度が高いと思われます。
「Kaeng Phet(レッドカレー)」と「Kaeng Khiao Wan(グリーンカレー)」は、それぞれ独自の味わいがあり、タイ料理の多様性を体現しています。シラチャを訪れた際には、ぜひ両方のカレーを試して、それぞれの風味の違いを楽しんでみてください。