12年前の2011年、東日本大震災が発生しました。また東日本大震災と同年にタイでは大洪水が発生し、アユタヤなどバンコク北部の工業団地が被災しました。
2011年から2年後の2013年頃から、東日本大震災で被災された企業やアユタヤ工業団地に入居されていた工場が、移転のためシラチャ周辺の工業団地への進出が増えたようです。
シラチャ近郊の工業団地への日系企業進出が活発になり、それに伴い日本人向けの住居の需要が高まり、家賃が高騰していました。その頃『シラチャの不動産投資は熱い』と投資に関連する記事では言われていました。
その翌年2014年頃、新しいサービスアパート等の建築ラッシュが始まりました。この頃のシラチャ現地では『不動産投資が過熱しすぎて危険だ』という話は出ていましたが、ネット記事にはシラチャの不動産投資は今がねらい目だ、など煽り記事が踊っていました。
そして2023年の現在、一部の人気物件以外は借り手が居なく、空き部屋が多いようです。
現在シラチャの不動産バブル時に造作した店舗用物件を改造した住居用部屋、そしてシラチャ市街地から遠すぎる物件は、需要が激減して賃借人探しに苦労しているようです。
そのような物件は食事サービスを充実させたり物件と市街地の送迎サービスを用意するなど、付加価値を付けて勝負しているようです。または単純に価格を下げて勝負している物件もあります。
現在シラチャの住居は完全な『借り手市場』になっていますので、駐在員や移住者には都合が良いかもしれません。しかしインカムゲイン目的の投資家には魅力に乏しいかもしれません。
ロビンソンデパートの目の前の『KEEN』コンドミニアムは、6フロア分をJALグループが管理してサービスアパートのように賃貸しています。
現在、シラチャの不動産投資は普通の投資パターン、つまり1戸(1ユニット)を購入して賃貸を現地の不動産会社に丸投げするパターンでは、突出したオファーでもしない限り苦戦することは容易に想像できます。
しかし、JALグループの『KEENラグゼ』のように複数戸まとめて一括して貸し出し、サービスアパートとして付加価値つける方法は、シラチャ不動産投資の手本になりそうですね。